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File metadata and controls

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ExiBee 仕様

この文書は ExiBee の仕様を定めるものである。ただし、実現可能性の観点で設計部分にも踏み込んだ内容になっている。設計に関して検討の余地が残されている項目については、本仕様の元に設計事業者との協議で決定するものとする。

基本コンセプト

  • PLC風な Nerves マシンを作成する
    • コンボ:CPU ボードに基本的な入出力を少しずつ多様に
    • DIO:CPU ボードにデジタル入出力をたくさん
    • AIO:CPU ボードにアナログ入出力をたくさん
  • CPU ボード
    • CPUも含めてコンボ、DIO、AIOの共通部分の機能を担うボード
    • 電源はこのボードで主に扱う
    • 単体でも使えるような、手のひらボードに出来ることも検討する(オプション)
  • Beagle Bone Black/Green, Pocket Beagle とソフト互換性をもたせるようにしたい
    • すなわち Nerves で firmware を作るときに export MIX_TARGET=bbb で作製できると良い
      • 入出力は同じにする必要はない。例えばデジタル出力でGPIOの番号を合わせる必要はない
  • 出来たものはオープンソースにする。ライセンスは CC by-sa 4.0 で
    • 他の CC by-sa 4.0 を継承する可能性が高いので必然的にこれになるかと

CPUボード

ExiBee のベースになる。また、できれば単体でも遊べるようにする。

  • SiP: OSD3358-C-SiP
    • SoC: TI AM335x (ARM Cortex-A8 1GHz, 3Dアクセラレータ, PRU)
    • MEMS 24MHz Oscillator
    • PMIC: TPS65217C, LDO: TL5209, Passives
    • BGA 20x20 1.27mm Grid, 27mmx27mm

SiP の調達について。 このシリーズは温度範囲の違う2種類しか出回ってない。 温度範囲の広い方を使う。

  • OSD3358-512M-ICB
    • Soc: TI AM3358 (ARM Cortex-A8 1GHz, 3Dアクセラレータ, PRU)
    • RAM: 512MB DDR3L
    • EEPROM: 4KB
    • eMMC: 4GB
    • Temp: -40°C to 85°C

モードが有るSoCピンについては以下とする。

  • 基本リセットモード(モード番号7)で用いる
  • BeagleBone でモードを変えているのものは同様に変更する
  • ヤムを得ない場合は別モードで(おそらくこれはないと想定)
    • 使いたいピン機能がバッティングして仕様を満たせいない可能性あり
      • これについては一旦考慮せずに仕様をつくって、ぶつかったらあとで検討

CPUボードからコンボ・DIO・AIOに接続するコネクタについては以下で検討する。

セキュリティチップについては Microchip ATECC608Aを実装する。

  • I2C2 につなげる(BBB/BBG の P9 に出ている。BBG の grove に出ている)
    • I2C0 はEPROMとPMONにつながっている
    • 参考:Raspberry Pi では I2C1 につながってる
  • Nerves Hub 用の Nerves Key に該当

ウォッチドッグタイマについては、BBB/BBG 同様にCPUのタイマーで良いと考える。 あえて持つなら MAX6359 を使う。

電源

以下が外部からの電源。これから基本的な電源を供給する。 以下のどちらか(もしくは両方)がつながったら稼働すること。

  • PoE (IEEE802.3af: DC 48V)
  • DC 24V

これから以下の電源を準備する。

  • DC5V
  • DC3.3V
  • DC1.8V (ADC の reference 用)
  • I/O で外部へ電源供給を行うチップの電源(例:4〜20mA用)

SiP には以下の電源ラインがある。

  1. SiP VIN_AC: ボードのDC5V
  2. SiP VIN_USB: ボードの micro USB C コネクタからのDC5V
  3. SiP VIN_BAT: ドータボードコネクタからのバッテリーDC
    1. ○ 電源ダウン時にCPUボードをシャットダウンできる容量のキャパシタを持つ
    2. × CPUボードをリチウムイオン二次電池等である程度持たせるようにする

電源ダウンに対する動作

JIS B3502 の 5.1.1 に準拠、特に瞬時停電は 5.1.1.3 PS2 に準拠。 要は 10ms (50Hz で半サイクル)の電源断で、 電解コンデンサないしはキャパシタから供給する電圧が 各チップの定格電源電圧の最低レベルを守ること。

  • これは前の節での VIN_BAT へのバッテリーDC供給があれば自動的にクリア。

この条件は、外部電源の DC24V に対して守られれば良い。 PoE に関しては今後の課題。 また、I/O で外部への電源供給を行うためのチップへの電源ラインについてもこの限りでない。

なお、電源ダウン時にGPIOのどれかを叩くこと。 これはCPUに割り込みをかけるため。

課題点

  • 構成をどうするか
    • ExiA (BP2.0) のコンボ・DIO・AIOへのDC3.3VはArmadillo840mの3.3Vから供給されてる
      • Armadillo 840m の供給能力は 1.4A max もあるが C-SiP の TI TPS65217C では 3.3V 用 LDO4 を400mAしか供給できない
      • SiP からの電源供給で足りなければ CPU ボード上に電源を準備する
    • VDD_BAT (PMIC) にキャパシタを接続してうまく動作するか
      • 電源off時に3.3Vだけ供給停止が遅れる例が報告されてるらしい
      • デフォルトではリチウムポリマー電池を想定しているようで、充電電圧が5Vまで上がらない。SoC の設定である程度まではあげられるが、キャパシタの容量を十分に活かせるか怪しい

共通I/O

CPUボードの持つI/Oについて。

  • LED
    • 電源:青
    • 緑、黄、橙、赤 USR0〜USR3, SiP GPMC_a5〜a8 (gpio1_21〜24)
  • RS232(デバッグ用コンソールポート, SiP UART0) x1
  • micro SDカード用ソケット x1 (SiP MMC0)
  • 有線LAN:100BASE-TX x1 (BBB/BBGと合わせるのに1Gbpsを目指さない)
    • B14 GPIO2_0 を MMC2_CMD で使う
  • 無線LAN: (BBG Wireless に倣う。(BBB Wireless とは異なる))
    • WiFi: MMC2 系統を使う
    • BlueTooth: BBG wireless とは異なるアプローチになる
      • BR/EDR: Audio に関しては使わない
      • LE: UART4 で RTS/CTS なしで使う
  • RTC: DS3231: I2C2で内部接続
    • ボタン電池でバックアップ
    • (不採用)もし VIN_BAT でバッテリーバックアップするならそちらを使っても良い
  • USB 2.0 Type C (SiP USB0) x1
  • Grove コネクタ
    • UART2
    • I2C2

なお、最後の USB と Grove についてはCPUボード単体の場合に使う用途である。 Combo, DIO, AIO のケースに入れた場合に、接続できる必要はない。

デジタル共通

デジタル入出力については↑エッジと↓エッジのどちらについても割り込みを発生させること。I2Cチップでデジタル入出力を扱う場合は、GPIOを用意してソフトウェアで割り込み入力をチェックできるようにすること。

  1. I2Cの入力変化でGPIOの入力を変化させる
  2. GPIOの入力変化で割り込みが発生
  3. 割り込みをソフトウェアで検出
  4. ソフトウェアでどのI2Cの入力が変化したかを調べる

I2Cでデジタル出力を行う場合は、ループバック用(アンサ用)機能を持たせるため、デジタル出力の↑↓エッジで割り込みを発生させること。デジタル出力のエッジで割り込みが発生しないチップの場合は、別途デジタル入力用のチップを用意して、デジタル出力のエッジを検出できるようにすること。

CPUボードから外部へのコネクタ

  • SiP 電源

  • SiP I2C x1: コンボ(DIO)、DIOボード用

  • SiP SPI0 x1: コンボ(AIO)、AIOボード用

  • SiP GPMC x2: コンボ、DIOボードで I2C の割り込みを受ける

  • 案から外すか検討中

    • SiP Ain0〜Ain5(6): コンボA/D用(コンボのAIOはSPIかI2C経由とする)
    • SiP GPMC(12): コンボDIO/DIOボード用GPIO(DIOはI2C経由とする)
    • SiP GPMC(20): DIOボード用GPIO (DIOはI2C経由とする)
    • ? SiP PMIC(14): 電源管理用(要る?)
    • ? SiP RTC(2): 内部RTC制御用(要る?)
  • BBB/BBG P8/P9 コネクタとの互換性

    • P8 コネクタ相当は作らない
    • P9 コネクタは BBB/BBG とコンパチになるようにする
      • ただし外部に機能を出せないピンは No Contact にする
        • C-SiP から出てない機能(BBB/BBG と SoC が違うので am3358 のピンが出てないものがある)
        • CPUボードで使用してて外部で使いようがない機能
          • UART1 が RS485, UART4 が BLE に使われるので P9 に出さない。
          • SPI0, SPI1 はアナログボードの場合に使われるので P9 に出す。

リセット、ブート順

以下のボタン・スイッチを用意して、コンボ・DIO・AIOケースにおいても操作できるようにする。

  • リセットボタン (SoC NRESET_INPUT, BBG の S1 button)
  • SDブート スライドスイッチ (SoC LCD_DATA2, BBG の S2 button)
  • パワーボタン (SoC PWE_BUT, BBG の S3 button)

なお、SDブートスライドスイッチについては、不要かもしれないので要検討。 その場合は、以下の順番でブートメディアにアクセスしてブートできるメディアがあったらブートするようにする。

  1. SDカード
  2. eMMC
  3. (ネットブート)

EEPROMブート名

BBG 同様にしておく。ただし後で書き換えられるように WP は有効(L)にしておく。

Combo、DIO、AIO

コンボ・DIO・AIO は CPU ボードを入出力を拡張するボードに装着して Phoenix Contact のケース に収めたもの。

Combo(コンボ)

  • シリアル:RS422/485 x1
    • 半二重
    • UART1
  • 絶縁 DI x8
  • 絶縁 DO x4
  • AI x6
    • AI: 4-20mA, SiP SPI
    • ADC については Analog Devices の AD7175-8 を採用する。詳細については AIO の項を参照すること。なお、AD7175-8 はコンボでは1チップなので、CSはL固定で良い。
  • AO x1
    • AO: 4-20mA, SiP SPI (or I2C)
      • 給電・無給電切替可能なこと
  • DI, DO, AI, AO には対応する LED をつけること

DIO(デジタル入出力)

フォトカプラ入出力とし、すべて絶縁すること。対応するLED表示をつけること。

  • DI x16
  • DO x16

SiP の I2C2 で制御する。候補チップMCP23017など。

入出力エッジによる割り込みについて

I2C の1チップで16入出力を扱うとして、入出力エッジの割り込みを発生させる。 割り込みは GPIO で受ける。 入力のほか、出力のアンサーバックも獲るので GPIO は2系統使う。

AIO(アナログ入出力)

アナログ入出力はすべて 4〜20mA カレントループとする。 給電・無給電切替可能なこと絶縁しなくてよい。対応するLED表示をつけること。

  • AI x16
  • AO x16

ADC については Analog Devices の AD7175-8 を採用する。 AD7175-8 は 8入力なので同一SPIバスに接続するために CS を使う必要がある。 CS (chip select) を GPIO のいずれかのピンに接続するものとする。

ADCチップの選択についての議論

外付けのチップを使うので SiP の能力以上にしたい。

SiP のADCは以下の性能を持っている。

  • 12ビットの逐次比較型(SAR) ADC
  • 毎秒200kサンプル(5μs/ch)
  • 入力は、8:1アナログ・スイッチにより多重化(8chの一周で40μsぐらい)

なので 12bit 25kS/s 程度と思って良い。 これを超えるとなると、解像度が 12bit を越えて 1chあたり40μs未満程度か。 この性能でポピュラーなチップとかがあると嬉しい。

CPUとのやりとりについて

AD7175-8 の変換速度を十分に活かす場合、SPI は Linux 側からのアクセスではおそすぎる可能性がある。以下の方法がある。

  • am3358 の A7 を使って SPI 経由でアクセスする
    • ADC のサンプリングレートを落として Elixir からアクセスして取りこぼさないようにする。
  • am3358 の PRU を使う
    • 開発が大変、かつノウハウを貯めてもほかで使い潰しが効かない
  • 別に CPU を設ける
    • 今回は PIC を使い、Linux 側からは I2C でアクセスするようにする

その他、検討先送り事項

温度環境

-40℃からにしようとするとチップを選ばないとならない。 少なくとも TI WL1835MOD は-20℃からなので、 現状の最低動作温度はこれに合わせざるをえない。

IEEE1588 (PTP) を使うか

LAN 内のマシンの時計の同期精度があがるのは良い。 使うとしてどう使えるのか要調査 (NTP が使えなくなるので)。

Security

AM335x に FuseFarm で固有IDがあるのを有効に使えないか

watchdog reset

ファームウェアを更新した後に watch dog reset がかかったら 更新される前のファームウェアでブートするようにする… には何が必要?

RTCについて

PMICのSLEEP状態で RTC 用の LDO1 のみに電源供給できそう。 C-SiP のマニュアルでは PMIC ver.C ではできないと明示。 PMIC のマニュアルでは ver に関係なくできそうに見えるが、 多くのweb上のドキュメントでうまくいかないようなことが書いてある

電池駆動

こんなのに乾電池を1〜3本直列にするのもありか。 http://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-13065/

紫色について

今回は色に基づく名前を使うのをやめたが、Elixir 絡みということで、 コードネームに紫色を入れるべく検討した。 紫はいくつかの表現があって、Purple にするか Violet にするか Amethyst にするか調べてみた。

色の感じで Elixir 用に使うなら赤みがかった紫の京紫 purple が良い。 しかしながら、今回は紫をコードネームに使うのはやめてる。

あと、電源LEDやプリント基板のレジストを紫色にとも思ったが 無駄に高くなりそうなので将来の課題とする。